【ネタバレ】群青リフレクション1巻のネタバレ・感想【part1】

作品名:群青リフレクション1巻

作者:酒井まゆ

ジャンル:高校生、芸能界、恋愛

 

 

 

群青リフレクション1巻 あらすじ

私立舟越高校芸能科に入学した柊心晴。心晴は超売れっ子俳優やモデルのクラスメイトに囲まれながら、学校生活を送っていた。心晴には「会いたい男の子」がいた。その男の子を探すために芸能界に入り、女優を目指している。そんな心晴の前に、心晴の心を動かす無名の俳優「芹沢漣(せりざわれん)」が現れた。

 

柊心晴(ひいらぎこはる)

幼い頃に観た映画が忘れられず、芸能界に入った天然で平凡な女子高生。私立舟越高校の芸能科に入学し、バリバリオーディオをこなしていくと意気込んでいる。夢は女優になって、幼い頃に観た映画に出演していた「男の子」に会うこと。

 

紺野景梧(こんのけいご)

私立舟越高校の芸能科に入学した、心晴の幼馴染で売れっ子俳優。学校中の女子が憧れている。心晴のことが好きだが全く気付いてもらえない。心晴とは同じクラス。

 

芹沢漣(せりざわれん)

クールでどこか冷めている謎が多い心晴のクラスメイト。周りを圧倒する演技力を持っているが、オーディションやオファーを断り続けている。心晴に無名仲間だと思われている。

 

群青リフレクション1巻1話 ネタバレ

私立舟越高校(ふなこしこうこう)には、有名芸能人が集まる「芸能科」があった。今年度の舟越高校芸能科には、高校生にして芸能界を彩る逸材が揃っていた。

 

心晴「柊心晴(ひいらぎこはる)です。よろしくお願いします…」

そんな芸能科に、芸能界に片足を突っ込んでいるだけの柊心晴が入学していた。心晴は芸能事務所に所属しているが、大きな仕事を受けたことがない。

 

相田菜乃、加瀬紘斗、野々宮葉柚、周りを見渡せば自分が場違いだと思うほどの人気モデルや俳優が座っている。キラキラした芸能人がこれから心晴のクラスメイトとなる。

 

景「こはる~!」

後ろから心晴を呼ぶ声が聞こえた。

 

心晴「けいちゃん」

心晴を呼んだのは、超売れっ子イケメン俳優「紺野景(こんのけい)」だった。景は芸能科の中で最も注目を集める売れっ子俳優で心晴の幼馴染だ。

 

心晴は売れっ子のクラスメイトを見ながら、自分が芸能界に入ると決めた日のことを思い出していた。

 

幼い頃に観た映画、心晴はその映画の男の子に傷付いた心を救われた。自分が芸能界に入り、活躍をすれば、あの男の子を演じていた俳優に会えるかもしれない。

 

景「また、あの映画の話?映画の名前も分からないんでしょ?」

 

心晴「そうだけど、夢なんだもん!」

心晴は、あの時観た映画の半券が自分のお守りになっていた。そしてその半券を大切に持ち歩いている。

 

景「妬けるなー…」

景は映画の半券を大切そうに眺める心晴を見て呟いた。

 

葉柚「紺野君、柊さん」

 

心晴「はゆゆちゃんだ!じゃ、じゃなくて野々宮さん!ごめんね!」

心晴は雑誌で表紙を飾るモデル「野々宮葉柚(ののみやはゆ)」に、初対面で馴れ馴れしく接してしまった。

 

葉柚「いいよ!葉柚で!」

葉柚はにっこりとほほ笑んだ。

 

漣「そこ、通りたいんだけど」

心晴、葉柚、景が話していると、マスクで黒髪の「芹沢漣(せりざわれん)」が迷惑そうに睨みつけながら通っていった。心晴はテレビで見た事が無い漣を、自分と同じ無名の芸能人だと思い、勝手に親近感がわいていた。

 

 

 

先生「えー…それでは、新入生歓迎会での劇の配役をくじ引きで決めます」

舟越高校では、新入生が劇を披露するのが恒例となっていた。更にこの劇にはジンクスがあり、劇で主演を務めた男女は必ず売れっ子俳優になるという。心晴たちのクラスは「ロミオとジュリエット」を演じる。

 

心晴(みんなすごい気合い…)

クラス中が主演を引こうと、くじに熱中する。

 

心晴「え?」

心晴がくじを引くと、紙には主演の「ジュリエット」と書かれていた。

 

そしてロミオは、「芹沢」だった。

 

心晴は無名組が主演を勝ち取ったことに喜びとやる気を感じていた。しかしクラスからは批判が飛び出す。

 

クラスメイト「主演は紺野君がいいと思いまーす。みんなは紺野君がみたいんじゃないのかなぁ~」

クラスメイトの女子達は、ロミオ役は売れっ子俳優の景が相応しいと声を上げる。

 

芹沢「別に降りても良いです。出番ないので帰ってもよいですよね?」

芹沢はめんどくさそうに教室を後にする。

 

心晴「待って!」

心晴は芹沢を追いかける

 

心晴「せっかくの主演だよ!ジンクスもあるのに、勿体無いよ!」

心晴は芹沢に必死に呼びかけるも、芹沢は興味が無いと突っぱねる。

 

芹沢「売れて、有名になってどうんの?」

芹沢は熱く語る心晴を冷めた目で見る

 

心晴「わたしは、有名になって会いたい人がいる」

心晴は真っ直ぐな瞳で芹沢に伝える。

 

芹沢「どーでもいい。こんな学校入りたくて入ってない」

 

心晴は芹沢を見つめながら、芹沢の切れ長の目、長い睫毛、白い肌に見とれていた。心晴が見とれているうちに、芹沢は帰っていった。

 

芹沢がロミオを辞退し、芹沢の代わりに景が代役でロミオを演じることになった。しかし、心晴は浮かない顔をしている。

 

景「俺と一緒じゃイヤ?」

景は心晴を覗き込むように聞く。心晴は「ううん」と答え、嬉しそうに微笑んだ。

 

放課後…

 

心晴はクラスメイトの「西山ゆりな」と「矢島梨沙(やじまりさ)」に囲まれていた。梨沙はクラスの中でも注目を集めている女優だ。

 

ゆりな「心晴、あなたも空気を読むべきよね?どう考えても梨沙の方が演技の実力があるし、名前も知られている」

ゆりなは心晴に、ジュリエット役を梨沙に譲るように仕向けようとする。

 

心晴「そうだよね…やっぱり…」

 

心晴「もっと練習しなくちゃダメだよね!!!ゆりなちゃん、梨沙ちゃん、練習付き合って!このセリフどう言えばいいかな?」

 

ゆりな・梨沙「はっ!!??」

心晴は持ち前の鈍感さで詰め寄られていることに気付かなかった。ゆりなと梨沙は渋々心晴の相手をすることとなった。

 

新入生歓迎会当日…

 

芹沢はホールの客席にダルそうに座っていた。

 

そして心晴や梨沙たちは、舞台裏で大急ぎで準備を進めていた。

 

心晴「景ちゃんが来れなくなった?」

バタバタと準備を進める心晴たちに、主役の景が来れないと連絡が入った。景が来れないと知り心晴は「せっかく準備頑張ったのに」と言い泣き出す。

 

そこに芹沢が現れる。芹沢は心晴を抱きかかえ、開演ブザーを鳴らす。突然幕を開けた舞台だったが、芹沢は人が変わったかのようにロミオを演じ始める。

 

会場も心晴も芹沢が作り出す空気に圧倒され、目が離せない。心晴は幼い頃に観た映画の心地よさを思い出す。

 

そして心晴も芹沢に引っ張られ、渾身の演技を魅せた。心晴と芹沢の演技は客席の心を奪い、心晴たちの「ロミオとジュリエット」は校内で話題となった。中でもロミオを演じた「芹沢漣(せりざわれん)」の名前が知られることとなる。

 

群青リフレクション1巻2話 ネタバレ

心晴「けいちゃん、すっげ~~~」

心晴はよだれを垂らしながら、景が主演を務めるドラマを観ていた。キスシーンを演じる幼馴染の景。心晴は景のキスシーンに釘付けになっていた。

 

母「心晴、少しテレビから離れなさい…;;」

母は心晴の姿に呆れていた。

 

翌朝…

 

心晴(昨夜みたロマンチックなシーンを演じていた人が同じクラスにいるんだ…)

 

景「ほんとに、ごめん」

景はクラスメイトに劇の出演をドタキャンしたことを謝っていた。売れっ子俳優の景。クラスメイトは「仕事忙しいよね、仕方ないよ」と納得していた。

 

心晴「芹沢くーん、おはよう」

心晴は元気よく挨拶する。心晴はロミオの代役を務めた芹沢に懐いていた。

 

葉柚「心晴ちゃん、すごいね。クラスのみんな、芹沢くんが気になってるけど近づけないのに。」葉柚は心晴と芹沢を見つめながら景に言った。

 

景「心晴は昔から人懐っこいから…」

 

葉柚「あはは、そういえば、明日のオリエンテーションは行けるの?」

 

景「水族館に行くんだよね?明日は撮影があるから欠席届出してる。」

 

葉柚「そっか、残念だね~…」

 

景「…」

 

心晴は明日、オリエンテーションで水族館に行く予定だった。しかし、景は仕事で行く事が出来ない。景は静かに心晴と芹沢を見つめていた。

 

 

 

翌日…

 

通行人「な、なにあの集団。テレビで見た事ある子ばっかじゃん…」

 

心晴のクラスメイトは水族館に到着するなり、目立ち始める。

 

通行人は興奮気味にカメラで盗撮を始める。

 

心晴「!!」(盗撮はさせない!!!)

盗撮に気付いた心晴は、クラスメイトをひっそりと守るため、写真に変顔をして映り込んでいた。その様子を見た通行人は引いて行った。

 

子供達「あ!イカのCMの人だ~、踊ってよ!」

心晴を見つけた子供たちは、心晴を取り囲む。心晴はイカの着ぐるみを着て踊る奇妙なCMに出演しており、子供達から人気があった。

 

心晴「よーし、一緒に踊ろう!」

心晴は子供達と楽しく踊り始め、子供達も嬉しそうに笑っている。

 

クラスメイト「なにあれ~ダッサw」

クラスメイトは心晴と子供達のイカダンスを見て馬鹿にしていた。その様子を冷たい目で見る芹沢。

 

クラスメイト「あ、芹沢くーん!劇の時から気になってたんだよね!一緒にイルカショー観に行こう?てか、前髪上げたらイケメン!?」

 

芹沢「うるせぇ…、寄るなブス」

 

クラスメイト「はぁぁぁ!?ブスとか言われたこと無いんだけど」

 

芹沢の「ブス」とうい一言でクラスメイトの女子は怒りの声を上げる。その声を聞いた心晴は芹沢とクラスメイトに駆け寄る。

 

心晴「なんてこと言うの!どこがブスなの?超可愛いじゃん!!!」

 

クラスメイト「(困惑)」

 

心晴「芹沢くん、謝って!」

心晴は芹沢に詰め寄る。

 

芹沢「スミマセンデシタ…」

芹沢はそっぽを向き、めんどくさそうにその場を離れていく。

 

心晴は芹沢のどこか冷たい態度に違和感を感じていた。みんなを惹きつける演技が出来る芹沢が冷たい人間な訳が無い。

 

そして心晴は芹沢の後を追い、一緒にイルカショーを観ることにする。芹沢はウザそうにするも、大人しく心晴の言う事をきいた。

 

そこへ…

 

心晴「け、景ちゃん!」

芹沢と心晴の前に、仕事で欠席届を出していた景が現れた。景はマネージャーに頼み、仕事の途中でこっそり水族館に来ていた。

 

観客「あれ、本物じゃない?紺野景梧(こんのけいご)!?」

景はフードを被っていたが、すぐに前の席に座っていた観客に気付かれ始める。

 

心晴「景ちゃん、もっと前の席に行こう!そしたら顔も見られないよ!」

心晴が景を連れて前の席に行くと、イルカが跳びはねた反動で景に大量の水が降って来た。

 

心晴「ごめね、景ちゃん」

心晴と景はイルカショーの会場を出て、水族館内の脇にいた。景はパーカーを脱ぎ、心晴は水を被っていないか確認する。心晴は景の優しさを実感する。

 

景「心晴、それよりさっき…、芹沢と何話してた?」

 

通行人「さっきイルカショーに紺野景梧がいたらしいよ!」

通行人「え?会いたい!」

 

心晴「景ちゃん、危ない!」

心晴は景の話しを遮り、とっさに景を抱きしめて隠す。

 

心晴「景ちゃん、また人気になっちゃって。あのドラマすごいね!」

心晴は景のキスシーンを思い出す。

 

心晴「キスシーンの時って何考えてるの!?」

心晴は少し頬を赤く染めて、真っすぐ景を見つめる。

 

景「そういうことは…」

景は心晴を見つめる

 

心晴「だって気になるんだもん!!」

心晴は純粋な目で景に訴える

 

景「じゃあ、何考えてるか教えてあげようか?」

景と心晴の間に不思議な空気が流れる。景は心晴の髪を撫で、頬に手を添える。

 

心晴「…」

心晴は景を見つめたまま硬直する。

 

芹沢「紺野!」

2人の間に芹沢が割って入る。

 

芹沢「マネージャーが電話繋がらないって探してたみたいだけど?柊は野々宮が探してた。」

 

景「ごめん、心晴。もう行かなきゃ…」

 

心晴「うん!!!お仕事頑張ってね!!!」

心晴はいつもの様子で景を送り出す。そして心晴は野々宮が待つ場所へ向かう。心晴は景に少し違和感を覚えつつも、気のせいだと決めつける。

 

芹沢「紺野!撮られたらどうすんの?」

芹沢は景の腕を掴み、見つめる。

 

景「…」

景は芹沢の言葉に赤面しつつも、マネージャーの元へ歩き出す。

 

そして芹沢はそこで思いもよらない物を拾う。それは心晴が持ち歩いていた映画の半券だった。芹沢は心晴の落とし物を無言で見つめていた。

 

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