【ネタバレ】帝都初恋心中3巻のネタバレ・感想

作品名:帝都初恋心中3巻

作者:蜜樹みこ

ジャンル:大人の恋愛、大正時代

 

 

 

 

帝都初恋心中3巻 あらすじ

若い女性が襲われ血を抜かれる「吸血鬼事件」。美園環は帝都の王からの命令を受けて捜査に乗り出す。しかし環と花織の前に謎の美少年「霧江(きりえ)」が現れた。霧江は花織を狙い何度も襲撃する。花織は、帝都の王に環と引き離されるかもしれないと不安を抱きながら、積極的に事件に関わっていく。そんな花織を環は心配し、守ろうとしていた。

 

登場人物

美園花織(みそのかおる)

ヨシノ商社の一人娘で父親を亡くしている。父が亡くなった原因を作ったのが「美園商社の美園環」と聞き、美園家に復讐を誓った。その時タイミング良く、美園環から結婚を申し込まれ、父の仇を討つために受け入れてた。しかし仇だと思っていた美園環は、裏で真犯人から花織を守っており、父の仇では無かった。

 

美園環(みそのたまき)

黒い噂が絶えない貿易会社・美園商社のエリート社長。帝都の王から闇の支配者としての権限・権力を与えられている。帝都の警察でさえも美園環に逆らうことは許されない。薬の密売など、表では裁けない事件を闇の権力を使って裁いている。幼い頃から花織のことが好きで弱愛している。

 

帝都初恋心中3巻 11話 ネタバレ

「帝都の吸血鬼未解決事件」

若く美しい娘が無造作に狙われ、全身の血を抜かれる事件。襲われた娘には共通して首に牙を立てられた痕がある。

 

美園環と妻の花織は王の命令を受けて、帝都の吸血鬼未解決事件の捜査に取り掛かろうとしていた。

 

そして花織は環が犯人だと目を付けている「綾小路夫人(あやのこうじ)」の屋敷に潜入することとなった。

 

綾小路夫人は40代だが見た目は20代の若い女性。若い男子学生を何人も屋敷に連れ込み、働かせていた。綾小路夫人は美や若さへの執着が強く、吸血鬼の言い伝え「乙女の血には若返りの効果がある」と一致していた。

 

花織は吸血鬼の噂を環から聞き、怖くなる。環はベッドの上で震える花織の首に吸い付いた。花織のクビには深い痕が刻まれた。環はそのまま強く花織を抱いた。

 

翌日、花織は綾小路夫人の屋敷に潜入していた。そこで「霧江(きりえ)」という美少年を助ける。花織はハンカチに美園邸の地図を仕込み、霧江に逃げてくるように促した。

 

その夜、霧江が美園邸に逃げ込んできた。

 

霧江「助けてください、綾小路夫人から逃げて来たんです。夫人に無理やり抱かれそうになって…」

霧江は夫人に首や胸に付けられた痕を見せる。

 

環「ダメだ。若い男は屋敷におけない。この男はこれ以上有益な情報は持っていない。」

 

花織「環さん、何イライラしているんですか?おいてあげても良いじゃないですか!」

霧江は花織の優しさに頬を染める。そして花織は霧江に微笑み手を差し伸べる。

 

花織が霧江に優しくする姿を見た環は「勝手にすればいい」と言い、部屋を出る。環は「霧江」という名前に聞き覚えがあり、違和感を覚えていた。

 

霧江と2人きりになった花織。

 

霧江「伯爵が羨ましい。もっと早くあなたと出会いたかった。」

霧江はベッドの上で花織にキスをした。

 

帝都初恋心中3巻 12話 ネタバレ

霧江が花織にキスをした時、環が部屋に戻って来た。花織は霧江の腕の中から逃れ、唇に怪我をする。

 

霧江「かまれちゃった」

霧江は意味ありげな表情で微笑む

 

環「霧江、何者だ?」

環は霧江に銃を向ける。しかし花織は自分に隙があったと言い、霧江をかばう。

 

霧江「花織は気に入ったよ。あんたから奪いたくなるくらいにはね。今度は本気でさらうよ、美園夫人。」

霧江は花織のクビに噛みつき、屋敷から逃走する。

 

環は花織の唇の怪我もろともキスをし、花織に付けられた噛み痕を舐めた。

 

環「おまえはわたしのものだ。例えお前が拒んだとしても…」

 

翌日、またもや若い女性が血を抜かれる事件が起こる。環と花織は事件現場を訪れる。環は花織の腕をつかみ、「離れるな」と命じた。環は霧江を警戒している。

 

環と花織は、被害者の女性は「売血していた」という情報を手に入れる。この情報は事件と深く関係があると考えた。

 

事件現場を見ていると、花織は綾小路夫人が歩いて行くのを見つける。花織は一人で綾小路夫人を追いかけた。しかし、花織は綾小路夫人に追いつく前に「霧江」に捕まり、意識を失った。

 

帝都初恋心中3巻 13話 ネタバレ

霧江に気絶させられた花織。夢の中で環と「ずっと一緒にいたい」と呟いていた。目を覚ますと、花織は霧江の腕の中だった。

 

霧江は花織の帯に手をかけ、着物の胸元をさげていく。

 

霧江「助けてあげたいんだ。俺のものになれば…」

その時、環が霧江の頭に銃をつきつけ、霧江はとっさに花織から距離を取る。

 

環「花織!あれほど離れるなと…」

花織「ごめんなさいっ…」

環は花織を抱きしめキスをした。

 

霧江「離せよ、その女は俺がもらう」

霧江は日本刀を環に向ける

 

環「帝都特等警察の問題児・霧江綴、お前の事はようやく思い出した。」

 

環は霧江が帝都警察であることを思い出した。霧江達帝都警察は、正義のためなら暴力も許される権力者。しかし帝都警察でさえも逆らえないのは王の勅命を受ける「美園環」だった。帝都警察は美園家や美園環を嫌っている。

 

霧江「俺の両親は強盗に合い、死んだ。犯人は少年で処罰は受けなかったが、数年後に同じように人をあやめた。犯罪者は変わらない、生かしておくべきではないのに…。あんたは数年前の事件で俺が狙っていた犯人をかくまった!」

 

霧江は数年前の事件をきっかけに環のことを恨んでいた。しかし、弱みを握るために近づいた花織に恋をし、本気で奪いたくなってしまった。

 

花織は霧江が帝都警察だと知り、環と霧江に「事件を解決するまで協力者になろう」と提案した。環と霧江は、花織の笑顔に何も言えず、青ざめるしかなかった。

 

帝都初恋心中3巻 14話 ネタバレ

綾小路夫人「ようこそ、美園伯爵と花織さん」

環と花織は2人で綾小路夫人の屋敷を訪れていた。

 

綾小路夫人「わたし2人とゆっくりお話しがしたかったのよ。こんな記事が出ているのはご存知です?」

綾小路夫人は「美園環が吸血鬼」と書かれた新聞の記事を見せる。綾小路夫人は環が「本物の吸血鬼だ」と指摘し笑みを浮かべる。

 

綾小路夫人「うれしいわぁ、本物の吸血鬼がいるなんて」

その瞬間環と花織はお茶に仕込まれていた薬で倒れ込む。

 

花織の回想…

 

霧江「ほんとに解決する気あんのかよ、万年発情期の伯爵が」

 

花織「霧江君っ!これはちがうの…」

環「童貞には刺激が強すぎるか」

環はソファーの上で花織に覆いかぶさり、首筋に何度もキスをしていた。

 

霧江と環は少々捜査に行き詰っていた。霧江が綾小路夫人の屋敷に潜入をした時、綾小路夫人が血を集めている証拠が無かったからだ。しかし、綾小路夫人は若さと吸血鬼に執着し、情報を集めていることは分かった。

 

そこで環は花織の首筋に痕を付け、自分が吸血鬼だと広まるように噂を広めた。その結果、綾小路夫人は環に興味を持ち、お茶会の招待状を送った。

 

そしてもう一つ有益な情報を得る。それは「色街で美しく若い女性の血を高く買う医者がいる」という情報だ。環と霧江は「医者が共犯」と考え始める。

 

花織はふと目を覚ます。そこには葛木(かつらぎ)と呼ばれる医者と綾小路夫人の姿があった。そして綾小路夫人は薬で眠らされている環の横に座っていた。

 

花織「さわらないで!!!その人はわたしのもの…。綾小路夫人が吸血鬼事件の犯人だったんですね…」

 

綾小路夫人「それがなに?花織さん死ぬ前に言い残すことはありますか?あなたの血は全て抜いてわたしの糧となります」

 

綾小路夫人が花織に手を掛けようとしたとき、薬で動かないはずの環が花織を庇う。そこへ霧江が帝都警察を引き連れて入って来た。

 

綾小路夫人は自供をしたため、葛木医師と共に取り押さえられることとなった。