群青リフレクション5巻(最終話)のネタバレ・感想!心晴と景、漣の三角関係がついに決着

作品名:群青リフレクション5巻(最終話)

作者:酒井まゆ

ジャンル:高校生、芸能界、恋愛

 

 

 

群青リフレクション5巻 あらすじ

漣(れん)と両想いになった心晴(こはる)。2人は恋人になったが、その矢先に、「紺野景梧」、「芹沢漣」、「柊心晴」が主演を務めるドラマが決まる。3人を指名したのは氷上監督で、景と漣は心晴を奪い合う男の役だった。心晴はドラマの撮影を通して今まで景の気持ちに見て見ぬふりをしてきたことに気がつく。3人の複雑な気持ちが氷上監督の仕掛けによって混じり合っていく。

 

そして心晴たちは高校3年生の冬を終え、H組の生徒たちはそれぞれの道を歩もうとしていた。

 

柊心晴(ひいらぎこはる)

幼い頃に両親を亡くし、親戚の家で育てられた。親戚の家族からは「邪魔者扱い」されており、自分は愛されないと思い込んでいる。舟越高校で出会った「芹沢漣」に恋をし、両想いになった。

 

紺野景梧(こんのけいご)

心晴の幼馴染で幼少期を知る唯一の友人。幼い頃に心晴が女優になると言い出し、心晴を守るために芸能界に入った。長年心晴に片想いをしており、芹沢から心晴と付き合ったことを聞く。

 

芹沢漣(せりざわれん)

心晴が女優を目指すきっかけとなった「映画の中で観た男の子」。幼少期に双子の兄の影武者として子役をしていた。しかし、兄が突然亡くなり、母から「漣がいなくなればよかった」と言われ、心を閉ざす。心晴との出会いや説得により、再び役者を目指す。

 

氷上瑛次(ひかみえいじ)

心晴、景、漣の関係を知る監督。

 

群青リフレクション5巻 ネタバレ

景、漣、心晴、3人が出演するドラマ「スノーホワイトランド」が動き出す。

 

漣は景に「心晴と付き合った」と打ち明けたばかりで、景に気まずさを感じていた。心晴は今まで演じた事が無い、「友人を殺す役」を演じなければならないため思い詰めていた。

 

スノーホワイトランド

監督:氷上

 

出演者

深(しん):紺野景梧

雪(ゆき):柊心晴

朔(さく):芹沢漣

 

小さな町で唯一の病院を営む父を持つ「深(しん)」は、病弱の幼馴染「雪(ゆき)」に片想いをしており、いつも側で支えていた。そんな小さな町に訳ありの転校生「朔(さく)」が現れる。雪と朔は互いに惹かれていく。2人の関係を知った深は、雪がいなければ生きていけないと思いつめ、朔を消そうとする…。

 

景、漣、心晴、氷上監督は、スノーホワイトランドの撮影のため北海道に来ていた。ドラマの撮影が終わるまでは、共同生活を送ることとなる。

 

心晴は北海道や共同生活に浮かれていた。

 

その矢先、漣の部屋について来ようとする心晴に「撮影が終わるまでは、2人きりになることは避ける」と告げる。漣は、心晴と付き合っていることを周りに知られないように気を遣っていた。

 

しかし心晴には漣の心配が伝わらず、漣に自分の存在を拒否されていると思い込む。それは心晴が心に抱える「闇」だった。

 

心晴は幼い頃に親戚の家に預けられ、表面上では優しくされていたが、裏では「邪魔だ」「面倒だ」と言われていた。心晴は過去のトラウマから人の優しさや愛情を信じることが出来ない。

 

心晴「わたし面倒だった?わたしのこと好き…?」

漣は心晴の見た事も無い暗い目に驚いた。しかし心晴は直ぐに元の元気な姿に戻っていた。

 

心晴「いーーもん!もう一生なにもしない!!!!」

心晴はそう言って走り去った。そして泣いている心晴を慰めたのは、優しい景だった。

 

景「俺はいつでも心晴の味方だよ」

景は心晴を撫でながら微笑んだ。景に慰められた心晴は、穏やかな心を取り戻し、笑っていた。

 

その様子を氷上監督は見ていた。氷上監督は景に、心晴と芹沢の関係をどう思うか聞く。景は「応援している」と笑顔で答える。

 

氷上監督は景の演技に目を付けていた。それは景は高校生ながらも恋愛の演技が格段に上手かったからだ。氷上監督は景に「誰を想って演じてた?」と問う。

 

景は氷上監督が、景、心晴、漣の関係を知っていながらキャスティングした事に気が付く。スノーホワイトランドの設定は、今の3人の関係と重なる部分が多かった。氷上監督の言葉で景の心は少しずつ乱れていく。

 

翌日

 

撮影を終えた心晴に漣は話しかけていた。心晴はまだ漣の言葉に腹を立てており、すねていた。

 

心晴「仕事以外は話さないんじゃないですか…?」

心晴は頬を膨らませそっぽを向く。

 

漣「今夜流れ星がいっぱい見えるみたいなんだけど、一緒に…」

心晴「見る!!!!!!」

 

心晴は漣と流れ星が見れることに喜びを隠せなかった。心晴と漣は夜に2人で星を見る約束をした。

 

しかし、心晴が心の中でウキウキしながら廊下を歩いていると、前から景が歩いてきた。心晴は景の顔色が悪く、熱があることに気が付く。景は「大丈夫」と言ったが、心晴は景を無理やり部屋に連れて行き、寝かせた。

 

景は心晴がいることに安心し、手を握ってほしいと言う。心晴は迷わず手を握って微笑む。そこに芹沢から心晴にメッセージが届く。

 

景は部屋を出て行こうとする心晴に「行かないで…」と言い、腕を掴んだ。心晴は景の様子に驚きながらも、景が寝るまで傍にいることにしたが、そのまま景のベッドで眠ってしまった。

 

翌朝

心晴が目覚めると景の姿は無かった。心晴は食堂に向かい、漣に約束をすっぽかしたことを謝ったが、景と一緒にいたことを言えずにいた。

 

そんな中、食堂に朝の情報番組が流れる。そこに景の姿があった。

 

景は朝の番組に生出演し、スノーホワイトランドの番宣をしていた。そこで景は「柊心晴と付き合っている」と言う。番組の司会者は「ドラマの中でですよね~?ビックリしますよ~!」と笑ったため、番宣のネタとして大きな話題を呼んだ。

 

心晴は驚き、漣は不満そうにテレビを見つめていた。

 

景が番組からドラマの撮影に戻ると、景は漣の前で心晴にわざと「昨夜(ゆうべ)はごめんね。風邪うつらなかった?」と言って去っていった。

 

 

撮影後、漣は心晴を外に呼び出した。心晴はゆうべ、景の看病をしていたと伝える。しかし、何故景が番組で「心晴と付き合っている」と嘘をついたのか分からないと言う。

 

漣「ほんとうに分からない?」

心晴は漣に問い詰められ、今まで蓋をしていた気持ちと向き合う。心晴は「景のような完璧な人が自分のようなうとまれる存在を好きになる訳がない」と思い込むようにしていた。

 

そして漣は心晴に「今まで心晴を隣で支えて来たのは、景じゃないのか?」と問いかけた。

 

 

 

翌日の撮影…

景はいつも以上に熱のこもった演技をし、漣や周りを圧倒していた。

 

深(景)「雪をこの町から出さない。知ってるよ。お前が家族を守るために父親を刺したってこと。そこまでして大切な人を守れるのはお前だけじゃない。雪は渡さない。」

 

景の圧倒的な演技を見た心晴は景と真剣に話し合う決意をする。

 

心晴は撮影後に景と外で話をする。

 

心晴「景ちゃん、わたし漣くんと付き合ってるの。」

心晴の言葉で景は心晴が何を言いたいのか察する。

 

景「心晴、心晴が芹沢を選ぶなら、俺は芸能界を辞める。」

景は心晴を守るために芸能界に入った。心晴が芹沢と道を歩むなら、自分が芸能界にいる意味は無い…。

 

景は止めようとする心晴の手を振り払い、去っていった。心晴は「そんなことさせられない」と思い、心の中で思い詰める。

 

そしてその後、心晴は氷上監督と翌日の撮影の打ち合わせをしていた。氷上監督はドラマのラストで「雪が深か朔どちらかを刺す」と伝えた。そして「どちらを選ぶかは雪(心晴)に任せる」と告げた。

 

そして氷上監督は、悩む心晴に「心晴は器用じゃないところがいい。器用になるな」と伝えた。

 

心晴は自室に戻り、今までの自分を振り返った。芸能界に入ったのは「漣に会いたかった」から。その夢を果たした今も自分は女優を続けている。今の自分が進むのは「景」や「漣」が理由じゃない。芝居が楽しい…。

 

一人になったとしても、この気持ちは変わらない。一人になった自分に出来ることは「ありのままの自分をぶつけること、器用にやろうとしなくてもいい」

 

翌日、心晴、景、漣はドラマの大切なシーンの撮影に挑んだ。

 

そして心晴は、昨晩氷上に言われた「深か朔どちらかを刺すか」選ぶ時がやってきた。深は雪に「このまま生きていたら朔を憎んだまま生きていく事になる」と言い、ナイフを渡す。

 

深(景)「雪がいい…」

朔は悲しい表情で雪を見つめる。そして雪が朔を刺そうとした時…

 

朔(漣)「雪にそんなことはさせない。生きるんだよお前も」

朔は雪の手を握り、深を真っ直ぐ見つめて言う

 

深(景)「これだから、お前は嫌いなんだよ」

深は涙を流しながら倒れ込んだ。雪、深、朔、こうして三人の関係に決着がつき、ドラマの撮影が無事終わった。

 

そして1年後、景はスノーホワイトランドで主演男優賞を受賞し、俳優を続けていく決意をした。この1年間景は、ほとんどの仕事を断っており、心晴や氷上監督を心配させていた。2人や周りが声をかけ続け、景はようやく俳優として生きていく心を決めた。

 

そして心晴、景、漣は同時に、卒業の季節を迎えていた。舟越高校の芸能科は高校卒業時に多くの生徒は芸能界を辞めていく。そんな中、心晴たちのクラスメイトは、芸能活動を続けていく者が多かった。

 

漣はドラマの撮影で半年間アメリカに行くことが決まっていた。心晴は漣に「追いついたと思ったらすぐに先に行っちゃう」と、寂しそうに言う。

 

そんな心晴に漣は「かっこいいだろ」と少しからかうように微笑みながら答えた。心晴は「わたし達なら大丈夫だね」と言い、いつものようにニッコリ笑った。

 

半年後、スマホでニュースを見ている氷上監督。そこには、心晴や漣がドラマで活躍する姿が報じられていた。心晴や漣は、キラキラした芸能界で人気俳優となっていた。

 

群青リフレクション5巻(最終話)おわり

 

群青リフレクション5巻ネタバレまとめ

・心晴と漣は付き合い、卒業後は人気俳優になる

・景と漣&心晴は和解し、景は芸能活動を続けていく

・景と葉柚の関係は描かれていない

・氷上監督は心晴や漣、景の活躍を楽しそうに見守っている